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USIO Design Project 石垣島名産品リデザイン

USIO Project 石垣島名産品リデザイン

商品の魅力。地元住民の想いを丁寧にヒアリングし、10点を選定

- リデザインの対象商品はどのように選定したのでしょうか?

寺井:対象商品の選定は、「発掘」→「公募」→「選抜」→「開発」のプロセスで決めていきました。台湾を含めて、プロジェクトチームを組織した後、まずは現地の視察からはじめ、並行して島内に企画の説明会を開催しリデザイン対象商品を募集しました。説明会が地元の新聞等に取り上げて頂いたこともあり、短い募集期間にも関わらず地元の生産者から50点近くの商品があつまりました。

▲島内事業者向け説明会を実施

最終的にリデザイン対象として10アイテムを決定。石垣島や八重山諸島の材料を使用していること、風土を活かした製法・歴史ならではの特徴があること、商品としての潜在能力、生産者との協力体制などを重視したラインナップです。全体のバランス等を理由に、残念ながら採用されなかったアイテムにも魅力的なものが沢山ありました。

▲選定された生産者のみなさんと対象商品

「ことづくり」を盛り上げる様々なイベント企画

- 対象商品決定後は、どのようにデザイン公募を行いましたか?

中田:ロフトワークでは、これまでに何度もデザインの公募企画を実施してきました。実績があるとはいえ、ただ公募ページを作っただけでは、なかなか魅力的な作品は集まりません。そこで、日本と台湾それぞれで様々なクリエイター向けイベントを開催し、デザイン公募を盛り上げていきました。

FabCafe Tokyoでは、石垣島カフェウィークや石垣ナイト、みんさー織りをつかったリデザインワークショップを開催。FabCafe TaipeiではキックオフパーティーでUSIO Design Projectを周知するとともに、石垣島を味わうフード等も提供しました。

▲石垣島カフェウィークではリデザイン対象の名産品を展示(FabCafe Tokyo)

▲みんさー織りをつかって新しいプロダクトを考えるワークショップも開催

クリエイター204名から431点のデザイン案が集結。台湾からのデザインも。

小笹:デザイン案は、最終的に431点が集まりました。結果発表は、石垣島の「しらほサンゴ村」で生産者や島民の方にも集まっていただき行いました。台湾や東京でもリアルタイムで結果を共有するため、発表は石垣島の会場だけではなく、Ustreamで中継も行いました。デザイン案が発表されるごとに、参加メーカーから拍手や歓声があがる場面もありましたよ。

▲デザインを審査した、ロフトワーク林、スマイルズ遠山氏、離島経済新聞鯨本氏、台湾デザインセンター陳氏。審査会後すぐに公開発表会を開催したのも初めての試み。

審査員からは多様な視点を交えたデザイン公募について、前向きな総評が寄せられました。

「台湾から見た「石垣島」や東京から見た「島らしさ」など、石垣を色んな方向から見た作品があって非常に面白かった」(離島経済新聞 鯨本氏)

「東京や都会のデザインとはまた違う、石垣島という離島の良さを生かしたものがちゃんと集まり、現実的なよいものができ上がっていくと思う」(スマイルズ 遠山氏)

「東京・台湾やさまざまな地域からデザイナーの提案があり、皆さんが離島に関心をもって参加したということは非常に意味のあることで、我々にとっても勉強になったし同様のものを台湾でもできたらと思う」(台湾デザインセンター 陳氏)

「自分の良さは周りに指摘されないと分からないのと同じで、どこが日本らしいのかというのは案外自分たちでは分からないものだと感じた」(ロフトワーク 林)

▲選定された10商品のデザインアイデア

商品のコミュニケーションも含めたリデザイン

- 結果的にどのようなデザインに仕上がったのでしょうか?

寺井:採用されたデザインから、実際の商品パッケージに仕上げていく段階では、デザイナーとのデザイン調整はもちろん、生産者との制作単価の交渉、印刷業者とのデザイン実現の為の仕様調整などを細かく行いました。採用になったデザイナーに実際に石垣島に来てもらい、生産者と直接コミュニケーションをとりならが、仕上げていきました。

▲リデザイン後の10アイテム

例えば、ツナのパッケージは台湾のクリエイターPazさんの作品ですが、生産可能な形づくりや日本語の表現なども含めたデザイン・ブラッシュアップの部分は、別作品で受賞をしたクリエイター・石上さんとのコラボレーションで完成させました。魚の肌を全面に押し出した強烈なアートワークは、日本のデザイナーからはなかなか出てこないアイデアで、ユニークな化学反応が生まれたと思います。

▲開発過程で「どちらの形が好き?」とFacebook上で問いかけてみる試みも。左側のほうが石垣の家らしい…というコメントが圧倒的だったため、デザイナーは新しい構造づくりに調整することに。

また、ハーブティーは屋根の形状を石垣島に合わせたり、塩はパッケージの大きさをインタビューしならが当初の想定から大幅にサイズダウンするなど、プロダクトとしての完成度を上げるために試行錯誤を繰り返しました。

▲伝統工芸「みんさー織」のリデザインアイデアとして、「伝統織物に込められた文化を次の世代に伝えるためのツール」として、マスキングテープが採用された。デザインの力で魅力を再発見するというプロジェクトコンセプトを体現するような作品のひとつ。

USIO Design Projectがもたらしたもの

- USIO Design Projectの内外の評価、ロフトワークとのプロジェクトはいかがでしたか?

小笹:商品はまだ販売開始したばかりで、これからですが、今回改めて“デザインの力”に期待以上の手応えを感じました。裏目標でもあった、石垣のモノをヨーロッパへ!という目標も達成した(しそうな)のも、とっても嬉しいです。

さらに言うと、単純に、モノがかっこ良く洗練されて、それがみんなの目を引いて、メディアにもたくさん取り上げられて…というだけでなく、デザイナーの深い洞察力、目利きの人達の視点によって、物事の根本を捉え直し、魅力を再発見し、さらにそこに、想像以上の驚きや歓びを与えてくれるというのは、本当に素晴らしいと感じました。

ロフトワークは、お世辞っぽく聞こえるとアレですが、みんな賢いし、カラフルだし、とてもエキサイティングな仕事でした。(まだ続いてますけど…)僕らのアクションがさらに進化して、世界中に広がっていくことを確信しています!

Tim:視察調査から現地訪問やミーティング、オープンデザインコンペの立ち上げ、審査員の選抜、商品製作など、どのプロセスもとてもユニークな旅でした。

私は、USIO Design Projectは、プロダクトデザインや、旅行プロモーション、石垣のブランド開発、云々とカテゴライズすることが重要ではないんだと気付きました。唯一大切なことは、「地方のストーリーをより多くの人々に繋げ、独特の文化とそれぞれの食品や商品の背景、そして地元人々の生活を体験し、発見してもらうために、どのように革新的な方法を見つけるか。」だったと思っています。

寺井:地域産品をリデザインすればすぐに売上げが上がる…とは考えていません。地域ごとに課題が異なり、その土地や文脈にあったデザインがある。石垣の場合は、知名度の高い観光地でありながら、それゆえに「本当にローカルなものとは何か」と問いかけることがもとめられていて、それがリデザインの仕組みにマッチしていたのだと思います。

次のフェーズでは、生まれたモノからどうストーリーを伝えて行くか、どう外側で売って行くかということを考えて行きたいです。

中田:私は通常、ロフトワークの広報PRを担当していて、今回はじめてコミュニケーションディレクターとしてプロジェクトに参加しました。台湾を巻き込むなど、異例のチーム編成だったと思いますが、それだけに今までの「型」にはまらないコラボレーションが沢山生まれました。

また、担当者である小笹さんのパワフルかつチャーミングなキャラクターも、プロジェクト全体のエンジンとなっていて本当に楽しい仕事です。こんなこと言っていいのかわかりませんが、一度も小笹さんをクライアントだと思ったことがありません(笑)。フラットなチームとスピード感を持って取り組めたことが幸せでした。

成果物が形になる前からオープンに情報発信し、コンセプトを丁寧につたえ、プロセスそのものをコンテンツ化し、モノとコトを同時にデザインしていく。このUSIOのスキームはこれから多くのプロジェクトで必要とされていくでしょうし、USIOの次のフェーズでもどんどん発展させてみたいです。引き続き頑張ります!

お客様の声

小笹 俊太郎氏

石垣市役所企画部観光文化課 主査
小笹 俊太郎氏

商品はまだ販売開始したばかりで、これからですが、今回改めて“デザインの力”に期待以上の手応えを感じました。単純に、モノがかっこ良く洗練されて、それがみんなの目を引いて、メディアにもたくさん取り上げられて…というだけでなく、デザイナーの深い洞察力、目利きの人達の視点によって、物事の根本を捉え直し、魅力を再発見し、さらにそこに、想像以上の驚きや歓びを与えてくれるというのは、本当に素晴らしい可能性を感じました。

制作チーム

このサービスに関するお問い合わせ

shoma_terai

京都ブランチ事業責任者
寺井 翔茉

USIOは、海の「潮(うしお)」のこと。異なる海流がぶつかる「潮目」は、豊かな漁場になる…というエピソードと、島の象徴である美しい海のイメージがぴったりだと思い、名付けました。デザインを中心に、「外の視点」と「島で生まれるモノ、働くヒト、育まれる知恵」がぶつかり、新しい豊かさを生みだしたい!そんな想いを込めています。

tim_wong

FabCafe Taipei / Loftwork Taiwan co-founder
Tim Wong

クリエイターを含め、台湾の人々は、このプロジェクトに興味津々でした。なぜなら、石垣島は台湾にとても近くにあるのに、多くの台湾人は石垣島を観光スポットとしてしか知らなかったからです。 石垣のストーリーを議論し共有することで、彼らは石垣島の伝統と文化的なルーツをより深く理解していきました。

このプロジェクトのサービス

石垣市役所とのパートナーシップ

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