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Column コラム

アートディレクション講座開催レポート

yukako_ishikawa

クリエイティブディレクター
石川 由佳子

Yukie Yamaya

クリエイティブディレクター
山谷 幸恵

ロフトワークでは、多様なバックグラウンドを持ったメンバーが、プロジェクトマネジメントを学んで、クリエイティブディレクターとして働いています。その反面、「デザイン」について専門的に学んでいないメンバーがいることを、課題と考えていました。そこで、新たな試みとして外部のアートディレクターを呼んで、デザインや実務的なアートディレクションの基本を学ぶ勉強会を開催することになりました。

第1回目は、nide.inc代表の飯島理さんを講師に迎え、アートディレクションの概念とその基礎となる「文字詰め」と「デザイン修正指示」についてお話しいただきました。当日の模様をレポートでお伝えします。

▲nide.inc代表の飯島理さん。アートディレクター・デザイナーとして活躍されており、ロフトワークとは「工学院大学」「Isetan Park net」など、多数のコラボレーションをしています。

INTRODUCTION

まずは講義形式で飯島さんからデザインの考え方についてお話ししてもらいました。その中で、デザインの品質を判断するチェッカーとして「文字詰め」を見るべき、と飯島さんは話します。

文字詰めを見たほうがいいのはなぜ?

「デザイナーが文字詰め基礎を知っていて、実践しているかどうか。まずそこをチェックしてみると、デザイナーのスキルや姿勢がだいたいわかる」と飯島さん。例えば、カタカナの「ト」はそのまま打つと左側に隙間が空いてしまいます。そこをしっかり詰めてデザイン案をだしてくれるデザイナーは、細かいところまで気を配ってデザインしてくれていると判断できます。

▲画像として作成された見出し。「スペシャルサイト」の「ト」が少し離れているように見えます。

WORKSHOP

実際に文字詰めを体験してみよう

なぜ文字詰めをチェックすべきなのか、というお話の後で、実際に文字詰めワークショップを体験しました。「Artist」「Today」「ファイト」という文字詰めしがいのある3単語を使って、一人一人が文字詰めを体験します。

ポイントは文字の間のスペースを均等にすること。文字と文字の間に丸い空間があることを意識しながら、文字詰めをしていきます。その後、イラストレーターでそのまま打った文字と詰めた文字とを並べて、どのあたりに注意すべきかを教えていただきました。

▲まずは文字詰めのポイントを説明。これは、FabCafeのレーザーカッターでベニヤを切って塗装した、自作の文字詰めワーク用ツールです。

▲壁やホワイトボードを使って、各々文字詰めを実践しました。

▲初めて経験したディレクターも多かったこのワーク。苦戦しつつも、完成したときには達成感があります。

▲余ったパーツで別の単語を作っている人も。「yadayo」「ToT」とはいったい何に向けられているのか…

▲ファイトー!!!

▲イラストレーターで、どのあたりに注意すべきかを説明。「s」などの曲線は、ベースラインから少しはみ出ているので、下の輪郭をベースラインに合わせてしまうと少し浮いてしまうので注意。というアドバイスも。

▲詰めるか広げるかは好みだが、広げると難易度があがるので、「字詰微妙だな…」と思ったときは詰めてもらったほうが吉。

アートディレクションをしてみよう

文字詰めワークショップの後は、実際のプロジェクトで、作成したデザインを見ながら、どういったところをチェックして指示出しをすべきかというポイントを飯島さんにレクチャーしていただきました。

質問タイム

・デザイナーへの上手なオーダーの仕方って?
ディレクターはまず発注先のスキルをしっかり理解していることが重要。その上で、ワイヤーフレームと意図を明確に伝えてもらえるとベスト。

・トーン&マナーのオーダーに関してはどのようにお願いすればいい?
前提として、デザインの完成系のイメージはディレクターがもっていること。かつ、クライアントのことを誰よりも理解していること。究極的には、リファラーがなくても作れるようにオーダーできるのが一流のアートディレクター。 WEBサイトをリファラーにしてしまうと、どこかで見たことのあるようなデザインしかできない。リファラーを付ける場合は、ポスターなど、WEB以外で見せるとよい。(pinterestがおすすめ)

・どうしたら明確なデザインイメージを伝えられるようになりますか?
日々の生活から自分の中にリファラーとなるものをストックしておくといい。好き嫌いを意識するだけでも全然構わない。とにかく見ている量が、スキルに比例されると思う。

▲日々のプロジェクトの中で疑問に思っていることを飯島さんに質問するコーナー。ディレクターからの発注に関して、普段デザイナーはどう感じているのか?という点についてはみな気になっている様子。

まとめ

  • デザインとは、できるだけ多くの人が「好き」で「機能的」なものをつくること。
  • アートディレクターは、よりよいデザインにするために、「知識」「経験」「日々の流行」を知ったプロでなければならない。
  • 文字詰めを見ると、デザイナーの素養・デザインの品質がわかる。
  • 好き嫌いを知る、自分の中で完成系をイメージするために、普段から「とにかく見る」を意識すること。

シニアディレクターの濱田と飯島先生。ありがとうございました!

  • イベント企画:濱田真一
  • 当日運営:濱田真一、山谷幸恵、松本亮平
  • 写真撮影:内藤まり子、寺西海
  • 立体文字制作:寺西海
  • レポート作成:石川由佳子
  • レポート編集:濱田真一、河方創、山谷幸恵

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