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Column コラム

茨城県で開催される日本最大規模の芸術祭「KENPOKU ART 2016」の発表会レポート

パブリックリレーションズ
石川 真弓

茨城県で開催、日本最大規模の芸術祭「KENPOKU ART 2016」の発表会レポート

こんにちは。ロフトワークの石川です。
KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭開催概要発表会が上野精養軒で開催されました。
ロフトワークでは、代表の林千晶が芸術祭のコミュニケーションディレクターを務めるほか、WEBサイトの制作や各クリエイティブツールの制作を行っています。

今回の記者発表会の参加レポートをお届けします!

9月17日から11月20日の65日間、茨城県北地域を舞台に開催される国際芸術祭

はじめに茨城橋本昌県知事よりごあいさつ。
トリップアドバイザーでは、茨城県は石川県に次いで、日本で2番目に観光客が増えている地域なのだそうです。

次に総合ディレクター南條史生氏より芸術祭の開催概要を紹介いただきました。
会期は9月17日〜11月20日までの65日間。
茨城県北地域6市町を芸術祭の舞台として開催します。
北茨城の五浦はアジアの美学の重要性を唱えた岡倉天心や横山大観らが住み、日本近代美術の発展と深い関わりを持ったことで知られています。

本芸術祭のねらいは、
・地域から多様な革新の奈美を起こして、新たな地域社会を構築
・自然と対話するアートで、地域の美しい自然環境を再評価
・地域と対話するアートで、地域の人たちを元気に
・アートと地域産業が共同して、地域の経済を活性化
・茨城県北の場所と特徴を、全国に広め、活性化に役立てる
とのことです。

主な展示会場は以下のとおり。

(KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭のウェブサイトより)

ロフトワークとFabCafeがオーガナイズして開催したアートハッカソンで選出された作品も展示されますし、参加アーティストのうち、6組はバイオテクノロジーを使った作品です。
(ロフトワークでも最近注目し様々な活動を展開しているバイオ領域。アートとバイオテクノロジーが結合するとどんな作品になるのか、楽しみです!)

参加アーティストの男女比の割合は、3分の2は男性、3分の1は女性とのことでした。

続いて、芸術祭のクリエイティブコンセプトについて、クリエイティブディレクター 谷川じゅんじ氏よりご紹介。
オフィシャルデザイナーは岡本 健さんです。
ちなみにロフトワークでは、ポスターや看板、チケット、オフィシャルグッズなどのクリエイティブツールの制作を手がけています。

次に、イベントなどのコミュニケーションについて、コミュニケーションディレクター林千晶より説明。

アーティスト、地域の人たちを巻き込み芸術祭への理解を深める交流プログラム「Meets KENPOKU」を展開していきます。
FabCafeで、8月2日と8月6日に「アーティストというアルゴリズム」というイベントを行います。このイベントシリーズは9月まで継続的に開催予定で、詳細は公式WEBサイトのイベント情報をご覧ください。

やくしまるえつこさんがバイオテクノロジーを駆使したテーマソングを制作

(KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭のウェブサイトより)

そして、「相対性理論」など数々のプロジェクトを手がける音楽アーティストのやくしまるえつこさんが、バイオテクノロジーを駆使したテーマソングを制作します。

茨城県に存在する微生物「シネココッカス」の塩基配列を組み込んだ楽曲を制作し、さらにその楽曲情報を変換し、DNAを人工合成してこの微生物の染色体に組み込みます。
テーマソングそのものと、この遺伝子を組み換えた微生物自体も作品になるそうです。
この音楽をDNA情報にもつ遺伝子組み換え微生物は自己複製し続けることが可能で、新しい「記録媒体」として微生物を採用・問題提起していくそうです。

んー…難しくてよくわかりませんよね。この微生物は、FabCafe MTRLに新設されるバイオラボにて遺伝子組み換え微生物の実物を展示予定ですので、ぜひ実物見に来てください!(今後情報をアップデートしていきます)

先日公式WEBサイトは参加アーティストの発表とともにリニューアルしたばかり。
茨城県北エリアのオススメモデルコースも紹介していますので、ぜひご覧ください。
(そしてWEBサイトもロフトワークが手がけています!)

約100点の作品展示

続いて、主な参加アーティストについて、キュレーター 四方幸子さん、金澤韻さんより紹介いただきました。
作品数は約100点(プロジェクトを含む)を展示予定、全参加アーティストはWebサイトに全て紹介されています。

一部をご紹介すると、「山」側の参加アーティストとしては、日立シビックセンターのプラネタリウムでの映像上映をする木本圭子さんや、広い空間に精緻な植物のミニチュア・シルエットが膨大に設置されたインスタレーションを展開するザドック・ベン=デイヴィッド氏、「リビングルーム鯨ヶ丘」を常陸太田市で行う北澤潤氏、アニメーションによる空間インスタレーションを実現する石田尚志氏、などなど。

「海」側では、奇岩を象った彫刻を設置する中国を代表する現代美術家ジャン・ワン氏に、華道家の上野雄次さんは、3Dプリンターを使った生け花を展示、日本の渚100選に選ばれた高戸小浜でも海外のアーティストが大型立体作品を展示予定。
タイの作家であるスッシリー・プイオックさんは、貝殻から手が出ている立体作品を高戸小浜に展示したり、アーティスト/ミュージシャンの和田永さんは、古い家電を楽器にリサイクルして、会期中には参加者とともにリニューアルした家電楽器を使ったオーケストラを結成する予定。ニットクリエイターの力石咲さんはニットで多賀商店街全体を現代アートにかえる試みを思案中です。

そして5名の参加アーティストが登壇。

落合陽一さん、AKI INOMATAさん、テア・マキパーさん、伊藤公象さん、妹島和世さん。

YouFab 2014でグランプリにも輝いたAKI INOMATAさんの作品、《やどかりに『やど』をわたしてみる》は、世界の都市をのせた新しい殻を3Dプリンタで出力し、ヤドカリがそこに引っ越す様子を観察するというものでした。芸術祭では、海に近い場所で、生きたヤドカリとともに《やどかりに『やど』をわたしてみる》を行ないます。

メディアアーティスト、筑波大学助教の落合陽一さんは、常陸大宮市・旧美和中学校で今回の芸術祭のポスターにもなっている「コロイドディスプレイ」を含む複数の作品を展示します。

フィンランド人のアーティスト、テア・マキパーさんは、県北地域の社会環境についてのリサーチに基づき、バスを使った大規模な屋外プロジェクトを行います。今回の作品では、住処をなくしている動物の生活空間を再現しようしているそうです。

茨城県在住の陶芸家伊藤公象氏は参加アーティストの中でも自分が一番高齢なんじゃないかとご自身でお話をされていました。「多軟面体」と呼ばれる襞状の陶造形を高萩市の穂積家住宅の庭園内に広範囲にわたって設置します。

日立市生まれで、日立駅の設計を手がけた建築家の妹島和世さんは足湯の設計を行います。「ゆっくりと足湯に入りながら、山側の良さを感じてもらえるような場所にしたい」と話していました。

茨城県北部は都心から、車では約120分でアクセス可能。週末には水戸駅と日立駅から日帰りできる周遊バスの運行したり、ホテルや旅館の宿泊割引クーポンの発行も計画中とのこと。
この秋は茨城県の海と山の自然を堪能しながらアートを巡る旅に決定ですね!

KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭情報は公式サイトFacebookで随時情報発信中です。

執筆者

パブリックリレーションズ石川 真弓

WEB制作会社勤務を経て、シックス・アパートで広報及びマーケティングに携わる。2013年7月より、ロフトワークとFabCafeのPR/プランナーとして、広報活動や各種プロジェクトのコミュニケーション戦略のプランニングを担当。本業の傍ら、個人ブログの運営やWebメディアでのライター業務、日本初のHDR写真をテーマにした書籍『HDR写真 魔法のかけ方レシピ』(技術評論社)を刊行するなど、週4日勤務社員とライター・ブロガー活動のパラレルキャリアを実践している。

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