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諏訪光洋
  • 28
    9月
  • 有料
  • 東京

レポート掲載中

恵比寿・ウエスティンホテル東京 地下2階(東京都目黒区三田1‐4‐1)

THE NEW CONTEXT CONFERENCE 2012 TOKYO レポート

FabCafeを通して見る、ビジネスの今後と”ものづくり×Web”の未来

2012年9月28日、デジタルガレージ主催する『THE NEW CONTEXT CONFERENCE 2012 TOKYO』の「ラピッドプロトタイピング」セッションに、ロフトワーク代表取締役社長 諏訪光洋が出演しました。講演テーマは「FabCafeを通して見えるビジネスの今後」。

(レポート:クリエイティブDiv. ディレクター 越本 春香)

ロフトワーク代表・諏訪が描く、FabCafeビジネスの未来予想図

「かつて、組織的で精緻な”ものづくり”をベースに経済大国に成長した日本。現在、右肩上がりの時代は終わり、『ものづくりから脱しなければこれからは厳しい』とも言われています。でも、実は世界では、”つくる”ということを個人レベルで楽しみ、素晴らしいスピード感で新しいビジネスやワクワクするプロダクトを生み出す文化が急成長しているのです。僕らはこの新しい動きに大きな可能性を感じていて、デジタルものづくりカフェ『FabCafe(ファブカフェ)』をオープンしました。」

▲レーザーカッターが使えるデジタルものづくりカフェ「FabCafe」

「売上げから逆算すると、世界を席巻しているスターバックスでは、1店舗で1分に1杯のラテが売れている計算になります。普通の喫茶店ならば、5分に1杯出れば良い方かもしれません。FabCafeも同様に5分に1杯程度です。そのかわり、僕たちは”クリエイティブ・ハック”の体験を提供するカフェとして、まったく新しいビジネスの形に挑戦しています。」

次のFabCafeは海外に誕生。グローバル戦略でのチャレンジとは?

FabCafeは、「ものづくり革命」のムーブメント、 "FAB"スピリットを楽しく、おいしく、わかりやすく伝える場所として2012年3月に東京・渋谷に誕生しました。レーザーカッターを中心としたデジタル工作機器を使って「こうしてみたら楽しいんじゃない?」をすぐにプロトタイプ化できる新しい形のカフェです。

開店から半年で15,000人以上来店者が訪れ、1,000点以上のレーザーカッター作品が生まれたFabCafe 渋谷。次に目指すは、グローバル!しかも、ただの海外出店ではない、新しいコラボレーションの形を計画しています。

「例えば、台北のFabCafeで『こんなものを作りました』と、クリエイターが作り終わった瞬間にデータや完成品イメージをシェア。それが渋谷のFabCafeのモニターに出てくる。そのデータをすぐにダウンロードして渋谷でも作ってみる。それをアムステルダムのFabCafeでもアレンジして…」というような形。

創業以来、co-creation(共創)型のサービスを続けているロフトワークは、組織や企業、テクノロジーを横断したコラボレーションが得意。フィジカルなものづくりの世界とWebサービスを組み合わせ、世界中のクリエイティブをHackしていきたい!…と、FabCafeのグローバル戦略は目下進行中です。

個人のアイデアに個人から資金が集まる!ラピッドプロトタイプ×インターネットの影響力

これまでは、歯車1つ作るにも金型が必要で、資金と時間がかかっていました。3Dプリンタに代表される新技術の登場で、より低コスト・短期間でプロトタイプが可能となりました。そして現在、インターネットの力が加わることで、この「つくってみる」力は、さらに強化されています。

例えば、アメリカのクラウドファンディングサービス「KickStarter」では、日々、多種多様なアイデアのプロトタイプが発表されています。少人数のチームが「こんなの、欲しくない?」というアイデアをプロトタイプ化し、サイトにアップし、開発資金を募る。そして「それ、欲しい!素敵なアイデアだね!」と感じた人がどんどん寄付していき…気づけば大ヒット商品に。そんなストーリーは、決して珍しくありません。

Boosted Boardsには40万ドル以上の資金が集まっている

今回講演で紹介したのは、軽くて持ち運びが容易で、どこに行くにも十分なスピードが出せる革命的な電動ロングボード「Boosted Boards」(KickStarterでの紹介はこちら)。チームが制作実験している様子から、実際につくってみたボードでかっこ良く街を疾走している動画まで、そのアイデアの価値や「ワクワク感」が良く伝わってきます。設計図やラフスケッチでは実現できない、「プロトタイプ」の力がわかる素晴らしい例です。

ソフトウェアのスタートアップがハードウェアを作る時代に

「ラピッド・プロトタイピング」のパネルディスカッションでは、ロフトワークの創業期からの応援者でもあるMITメディアラボ所長の伊藤穰一氏らと共に、諏訪も参加しました。テーマは、ハードウェアビジネスを取り巻く変化。インターネット登場以後の「Digital Divide(デジタルツールを使う人と使わない人の格差)」と同様、これからは「Maker Divide(作る人と作らない人の格差)」が広がり、そのインパクトが大きくなることが主要なテーマに。

そして、もうひとつのポイントとして、ソフトとハードの境界も変わってきています。パネルの一人、たった300ドルの3Dプリンタ「Makibox」を手がけるNicholas Wang氏は、ハードウェアの専門家ではありません。。オープンハードウェアの普及や、ハイテクマシンによる試作期間の短縮や、サプライチェーンの充実により、プロトタイピングや少量生産を牽引し、ソフトウェアのスタートアップ企業にとっても、これまでは敷居の高かったハードウェアの開発がより身近になっています。

プロジェクトスパンの長いハードウェア企業ではなく、回転の速いソフトウェアの企業がハードウェア開発することにより、ものづくりに変化が起こっています。共有やネットワーキングが進み、設備投資をせずに立体的なものが作れる環境も整ってきています。もちろんFabCafeもそのひとつ。

あなたのアイデアがただのイメージで終わらず、本当の「カタチ」になる場所。そして、それを誰かと共有し、もっともっと広めて行く場所。そんな新しいクリエイティブの場をFabCafeは目指しています。海外展開にもぜひご期待ください。

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