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2015年こそ、スタートをきりたい担当者へWebリニューアル事前講座 開催レポート
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    7月
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ロフトワーク渋谷 10F

2015年こそ、スタートをきりたい担当者へWebリニューアル事前講座 開催レポート

2015年こそ、スタートをきりたい担当者へWebリニューアル事前講座 開催レポート

Webリニューアルの課題はさまざまですが、成功にかける担当者の思いは変わりません。2015年7月10日、ロフトワークはセミナーを開催。数々のプロジェクで積み上げてきたノウハウをもとに、リニューアルに向けて好スタートを切るためのヒントを提供しました。

達成すべきことは何? 戦略をベースに下から積み上げる

セミナーはアイスブレイクからスタート。同じ悩みを抱える参加者同士が自己紹介し合い、会場の空気が一気に和んだところで、ロフトワークの矢橋友宏が登壇。はじめに、「現在は多くの企業で大規模なWebサイトを扱うようになり、もはや力技で作るのは難しくなっている。コンセプトから構造、機能、デザイン、運用まで、考えるべきことが増え、工期が長くなる分リスクも大きい」と矢橋。

ロフトワーク 取締役 兼 CMO 矢橋

さらに、Jesse James Garrettが提唱する5 Planes Modelを示し、「デザインや情報整理から入ろうとすると、どこかで必ず行き詰まる。戦略→要件→構造→骨格→表面の順に土台から積み上げていくことが重要」と語り、プロジェクト全体の進め方、事前に準備しておくべきことについて、具体的な手法を交えながら解説していきました。

[Webリニューアルの全ステップ]

  • 1. リサーチ
    ユーザニーズや競合、海外の先進事例などについてインプットを増やす。ログデータの棚卸もこのフェーズ。
  • 2. 要件定義
    ワークショップやユーザインタビューを実施しながら、方向性や作業範囲を決める。
  • 3. 設計
    必要な要素を抽出し、最終的にワイヤーフレームに落とし込む。
  • 4. デザイン
    要件定義で決めたコンセプトや世界観をデザインに反映する。
  • 5. コーディング
    html化し、ブラウザで見られる状態にする。
  • 6. 開発
    CMSなどで、更新し続けるための仕組みを構築する。
  • 7. 登録
    コンテンツを登録する。移行や登録の方法、範囲、担当者などを計画し、ガイドラインを作成するとスムーズ。
  • 8. テスト
    公開の可否を確認する。
  • 9. 公開
    公開は通過点、作ってからが勝負。
  • 10. 運用
    運用方法、体制は公開前に決めておき、公開後はPDCAを継続的に回す。

[相談する前に準備しておくこと]

矢橋は、次の4つの頭文字を取ったキーワード「BANT」に言及。「これらが決まっていないと進まない」と説明しました。

Budget(予算):いくら確保できる?前回の制作費は?相場感と合っている?
Authority(決裁者):プロジェクトチームのメンバーは?最終判断は誰がする?
Needs(ニーズ):課題は?ゴールは?プロジェクトのそもそものきっかけは?
Timeframe(期間):いつまでに?段階的でも良い?承認に必要な時間は?

さらに、以上を実践していく上でもっとも重要なことは、次の3点だと言います。

1) 固まっていることを、まとめておく。
2) 固まっていないことは、そのままでいい。固まっていない事実をきちんと伝える。
3) 必ず達成したいことを明確にしておく。

「ゴールを明確にしないとリニューアル自体が目的化し、誰も幸せになれない不幸なプロジェクトに終わる」という矢橋の言葉に、過去の失敗経験を重ねた参加者もいたことでしょう。

Panel Discussion:どうしたら成功への好スタートが切れる?

続いて、ロフトワークの君塚美香をモデレーターに、ロフトワークのプロデューサー陣(柏木鉄也、松井創、柳川雄飛)によるパネルディスカッションを実施。多様なリニューアル案件に対応してきた3人の目線から、成功ポイントを探りました。

Q:要件はどう整理する?
松井:「ユーザが誰なのか?」から考えるとやりやすい。特にBtoB案件の場合、目の前のお客様だけでなく、そのもっと先にいるエンドユーザのことを考えるのが大事。
柏木: RFPの中でも一番重要なのは、リニューアルの目的・目標。技術要件などの細かい話は、プロジェクトが始まってからでも遅くない。

Q:事前準備で重要なのは?
柳川:リニューアルの目的・目標が明確になっていると、実現に向けたアプローチを提案しやすい。あとは、矢橋も言及していた「BANT」の4つ。ご相談いただければ。当社と役割分担をしながら進めることも可能。

Q:予算・スケジュール・体制の影響は?
柏木:リニューアル後の理想像に対し、予算もスケジュールも体制もすべて制約条件になる。要望や課題を挙げればキリがないが、制約条件がある中で優先順位を付けてどこまでやるかを決めていくしかない。

参加者から寄せられた質問を中心に、展開されたパネルディスカッション

Q:公開後の保守サポート体制は?
柳川:Web担当者が自ら運用する場合はイメージしやすいが、別の方が運用する場合は、事前に要望や不満を吸い上げておくことが大事。運用チームの人数やスキルセットなどが見えているとご提案しやすい。
柏木:仮説→実施→検証を担うWebマスター、コンテンツオーナーと制作リソース、編集会議の議題と出席メンバー、定期観測する情報、ユーザフィードバックを集約するフロー、課題・要望を集積するツールとメンテナンス方法、社内外の役割分担などを検討しておく。

Q:社内調整のコツは?
柏木:決定事項を覆されないように、発言力の強そうな人をリストアップし、その人の関心事や事前対策を書き出しておくとよい。ワークショップに参加して自分ゴト化してもらう、参加が難しいならアウトプットを共有するなど、上手に場づくりしていく。

Workshop:社内稟議書づくりに挑戦!自社のAsIsとToBeを考える

ワークショップを担当したプロデューサーの柳川

セミナー後半にはワークショップを実施。ワークでは、起案者、決裁者、ユーザ、運用者の立場から、自社のWebサイトの現状と理想像を考え、さらにそのギャップを埋めるために実現すべきこと、実現に必要な条件(予算、プロジェクトメンバー、作業範囲、スケジュール)を具体化。これらを整理したA3用紙は“そのまま使える社内稟議書”として、各自持ち帰りました。

高い安いではなく、制作プロセスを大事に。

ロフトワークの松井創は「当社の提案書は共通フォーマットがなく毎回手作り。案件ごとにまったく違うので、今日は提案書そのものをお見せするのではなく、考え方をお伝えしたい」と前置き。一例として、自身が手がけた医療法人社団慶成会のリニューアルプロジェクトを振り返りました。

ロフトワーク プロデューサー 松井

<訪問当初>

「落ち着いた感じで普段インターネットに馴染みのない方でも見やすい、わかりやすいサイトにしたい」という相談メールを機に訪問。ヒアリングを通じてリニューアルの背景と目的を整理する中で、次のような気づきが得られた。

  • ・Webサイトのユーザは入居者のご家族であり、ご家族もご高齢
  • ・Webサイトの目的は、日々の様子を伝え入居者のご家族に安心してもらうこと、院内の情報共有に活用することの2つ

<実現のために提案した施策>

・レイアウトや文字サイズを変更する
・目的を持たない情報は掲載しない
・病院が選ばれる理由を明記する
・空き情報のわかりやすさ、更新性に配慮する

<合意形成のプロセス>

決裁者は理事長。ラフイメージを用意し、目的を実現するための構造やコンテンツについて提案。実現に最低限必要な条件を整理して確認。

さらに松井は、テンプレート数の違いによる3パターンの見積例を公開しつつ、“高い・安い”の議論では見落としがちなプロセスに言及。プロジェクトの成功に向け、「当社は、ワークショップやユーザインタビューなどのプロセスを非常に大事にしている。プロデューサーと会っていただいた後は、いち早く担当ディレクターとディスカッションするための十分な時間を確保いただきたい」として、リニューアルの背景や目的を深堀りするプロセスの重要性を強調しました。

大阪開催決定

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