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採択12チームが海外販路開拓へのビジョンを高らかに宣言 「MORE THAN プロジェクト マッチングフェスティバル ーPROJECT COMPASS」レポート
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渋谷ヒカリエ 8/COURT

採択12チームが海外販路開拓へのビジョンを高らかに宣言 「MORE THAN プロジェクト マッチングフェスティバル ーPROJECT COMPASS」レポート

採択12チームが海外販路開拓へのビジョンを高らかに宣言 「MORE THAN プロジェクト マッチングフェスティバル ーPROJECT COMPASS」レポート

日本ならではの商材の海外展開を支援する、経済産業省の補助事業「MORE THAN プロジェクト」。数百件の応募の中から本年度採択された12チームが商材を紹介し海外展開の展望をプレゼンテーションするイベント「MORE THAN プロジェクト マッチングフェスティバル ーPROJECT COMPASS」が、2016年6月30日に渋谷ヒカリエ 8/COURTで行われました。真剣な眼差しで各プロジェクトの行く末を見守る中、良質なプロダクトの販路について意見を交換する場となりました。

日本のプロダクトが世界への販路を獲得するために

まずはオープニングトークでロフトワークの林千晶から。「MORE THAN プロジェクトは、今年で3年目。生産性だけではなく、情熱や技、思いをかけて作られたものが並びました。これだけ経済が発達している国でありながら、これだけ制作に時間をかけている。いいものの価値を伝えるノウハウをこの中のメンバーで共有しながら、文化的な価値を世界に発信していけたらいいなと思います」と、このプロジェクトの意義を語りました。

また、経済産業省クリエイティブ産業課課長補佐の古市茂氏は、「中小企業とプロデューサーを掛けあわせることでより良いものをプロデュースしてもらい、TPP加盟国の市場獲得を目標としているものです。厳選された粒ぞろいの12プロジェクトが、個々の良い所を発揮して事業の目的を達成できるような成果を出してほしい」と、各プロジェクトに対して熱いエールを送りました。

プロジェクトチームセッション (1)

12事業者による、商材の説明と海外市場獲得に向けての計画の発表がオープンセッション形式で行われました。まずは前半6チームから。

01「360°BOOK Cityscape」
レーザーカッターによって精密に切り出されたアートブック。本を開くと、立体のジオラマが現れる構造になっている。「各国の主要都市をモチーフにした360°BOOKシリーズを開発し、話題作りをして販路を拡大することを大きな目的としています」(株式会社青幻舎 苑田大士)

02「NEW “SAKE” TO THE WORLD from Yosano, Kyoto」
日本酒の旨味にワインの酸味を加えた、新しい日本酒を開発中。京都与謝野町産の食用米と水を原料に、ワイン酵母と伝統醸造技術を組み合わせて制作。「フジヤマ、サムライ、スシ、ゲイシャに続く日本のキラーコンテンツである”酒”で打って出たいと思います」(プロジェクトマネージャー 迫亮太)

03「TSUMIKI Project」
インテリアオブジェとしても活用できる無垢材・無塗装の高品質の“つみき”を、“九州のマチュピチュ”と呼れる宮崎県諸塚村産スギ材を加工し製造。「地元の職人さんの手作りで安心できるものなので、子どものおもちゃとして使ってもらうという狙いもあります」(プロジェクトマネージャー 蜷川健)

04「WASHOKU Cut-Glass」
江戸時代から続く和食器の江戸切子を、世界に通じる“カッティンググラス”として、新たにブランディングしなおす。「イギリスの大使館で和食の職人さんとコラボレーションも行い、食器の新しい見せ方を模索しました」(プロジェクトマネージャー 堀田卓哉)

05「KAMEDANI」
極めて高い耐久性、耐熱性、耐水性等をもつ瓦。歴史ある石州瓦を、バーベキューが盛んなアメリカなどにアピールして販路を開拓する。「シェフの直火焼き耐熱瓦にしてほしいという要望などに答えました」(プロジェクトマネージャー 小林新也)

06「NAKADEN BRANDING PROJECT」
尾州で紡毛織物加工技術を活用・開発した「ハイブリッドウール」及び「サマーウール」(テキスタイル)。著名ブランドとコラボレーションなどにより産地ブランド化を確立。「ファッションは国のイメージを変える。国全体の単価を上げる非常に重要な要素」(プロジェクトマネージャー 信田阿芸子)

ライトニングトーク

ライトニングトークでは、シティパートナーとして会場を提供している東急電鉄の樺幸世氏が登壇。「渋谷を、いつも新しいことが始まっている街にしていきたい。再開発した渋谷の街ができあがる10年後、みなさんの商材が世界に流通していて、今日のこのイベントのように渋谷で再び集まれたら」と未来を見据えた展望を語りました。

プロジェクトチームセッション (2)

休憩を挟んで、後半6チームのプレゼンテーションが開始しました。

07「Cul de Sac-JAPON AOMORI HIBA PROJECT」
樹齢約200年の青森ヒバの端材、廃材を主に使用した精油、スプレーなど。抗菌・消臭・防臭・リラックス効果と香りを活かした商品。「自然をより身近に感じられるオーガニックプロダクトを目指しています」(カルデサック合同会社 村口実姉子)

08「Cha no ma」
誰でも簡単に作れる茶の間。30分程度で組み立てが可能な組み立て式の和室及び、関連する立礼式棚、茶道具、花器、文箱など。「1600年代から創業されている事業者と協業。」(プロジェクトマネージャー 山下順三)

09「MARUNAO, to the world」
希少で硬い木材の黒檀、紫檀などの食器。高い技術で制作された木を中心とするスーパーブランドとして定着を狙う。「制作は手作業が75%なんですが、この細やかさが海外で受け入れられたらと」(プロジェクトマネージャー 堅田佳一)

10「KYUEMON Ceramic Coffee Filter Project」
50ミクロンの穴の空いたセラミックフィルター。これで濾過することで、味をまろやかにさせてくれる。世界で唯一、KYUEMONでしか作れない製品。「味の変化を楽しむだけでなく、ライフスタイルの提案に繋げていきたい」(マーケティング・PR専門家 廣部慧)

11「Utsuwa.Guide」
和食器の作り手、300名超のネットワークを有する「暮らしのうつわ 花田」。和食文化を紹介するとともに、厳選する和食器や料理道具を海外へ展開する。「料理を盛るという根源的なものが伝われば文化が違っても伝わるのではないか」(プロジェクトマネージャー 金子順)

12「JAPAN MADE STROLLER」
コンパクトで走行性能の高いハンドメイドのベビーカー。カスタムオーダーが可能で、組み立てが容易に行える。「子供と親が一緒に過ごす体験は万国共通。調査を重ね、海外でも通用する親子コミュニケーションの形を開発していきたい」(プロジェクトマネージャー 田邊慎太郎)

12チームすべてのプレゼンテーションが終了。製品づくりにかけるこだわり、多くの人に広めたい思いが伝わってきました。

続いて、内閣府政策参与の浜野京氏が登壇。「いかにしてこの商品を海外で売っていくかが非常に重要。競合製品と価格面などで打ち勝って、いかに購入してもらえるかが皆さんの関門です。その土地土地のライフスタイルに合うカスタマイズやローカライズへのチャレンジが必要になります」と厳しくも温かいアドバイスを頂きました。

クロストーク「MORE THANプロジェクトの役割」

採択されたプロダクトについてだけでなく、やはり参加者の過去の体験を知っておきたい。このプロジェクトをどのように活用し、どんな成果が得られたのか。過去の採択者2名と事務局であるロフトワークを交えたクロストークが始まりました。

「イベントの懇親会で経験者のノウハウを共有できたり、プロジェクトのレポートを英訳して発信してくれる。海外からの問い合わせもありプラスになった」(合同会社シーラカンス食堂 小林 新也氏)

「難しい商材を扱って心が折れそうになったんですが、定期的に集まる場もあってなんとかブランディングできたと思っています。毎月書くレポートがあって、いい意味でおしりを叩いてもらい刺激となりました」(株式会社モア・トゥリーズ・デザイン 水谷 伸吉氏)

「ロフトワークの事務局の方には愛情を持って厳しくしっかりと、絶対に成功させようとする意気込みがあるんです。採択された12組に横の繋がりを作らなくても進めることはできるのだけれど、チームワークや横の連携を作るようにしているデザインにしているのが興味深い」(モデレーター: 株式会社JDN 山崎 泰氏)

「仲間が増えればやれることも増えてくるし、どんどん幅が広がる。点でやっている事業をこうして繋げることで成果が出るならそのほうがいい、ということは考えています」(株式会社ロフトワーク 秋元 友彦)

リアルな現場の声に対し、会場からも質問が飛びます。フリーランスでものづくりとデザインをされている方からは「MORE THAN プロジェクトで一番力を入れているのは、販路開拓か、ものづくりの段階のサポートか。また参画されているチームの発起人は、プロジェクトマネージャーが多いのか事業者が多いのか」と質問。

これに対し秋元は「スキーム自体が海外の販路開拓を目的としたもの。商材改良・開発というのはプロジェクトの過程で手掛けるケースはあります」と回答。そして会場の12チームに向かって発起人がどちらか尋ねてみると、プロジェクトマネージャーから持ちかけられるケースが多いという結果が得られました。

最後に、会場に居合わせた1期目の採択事業者である横山工業・横山氏にマイクを回しました。乗用車の製品技術を使ってカクテルシェイカー(金属洋食器)を作り、ドイツの展示会をきっかけにヨーロッパ諸国への販路を開拓できたという、経験者の生の声が聞けました。

事業者や参加者同士が情報交換をしたり、会場に並ぶ採択チームの商材を閲覧したりと、会場は休憩中や終演後も冷めやらぬ盛況ぶり。この良い意味での混沌が、次の海外展開のきっかけを生み出すのかもしれません。3月の最終報告会で再会するであろう12チームへの期待も寄せつつ、広く未来への可能性を感じるイベントとなりました。

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